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広告手帖

企業メッセージを信頼性の高いメディアで伝える/資生堂広告事例

 2012年1月21日 日経朝刊全15段

資生堂は今年4月、創業140周年を迎えます。この記念すべき年に誕生したのが、資生堂の口紅技術を結集した「マキアージュ トゥルールージュ」です。マキアージュ トゥルールージュは、これまでは不可能とされていた「グロスのつや感」と「口紅の色もち」を1本で実現した画期的な新製品です。

1月21日の発売日とともに、後藤久美子さんと武井咲さんが出演するテレビCMや雑誌広告でプロモーション活動を展開しました。同時に創業140周年という節目の年に、資生堂の口紅の歴史、口紅技術へのこだわり、そして環境への取り組みを、プロモーション活動とは別のアプローチで、多くの方々に伝えたいと考えていました。そのためのメディアとして選んだのが、新聞です。セールスプロモーション活動において新製品のイメージを広く定着させるためにはテレビCMなどが有効でしょうが、企業からのメッセージを消費者にしっかりと伝えるためには、やはり信頼性の高いメディアである新聞をおいて他にないと判断しました。

モノクロ広告を使ったユニークなアプローチ

マキアージュ トゥルールージュの発売同日に、日本経済新聞をはじめとした全国紙朝刊に全15段モノクロ広告を出稿することに決定しました。この新聞モノクロ広告という、いわば“広告の原点”ともいえる条件を最大限に生かしたビジュアルをつくるようにと、制作部門には厳しい注文を出しました。口紅を語る上で、カラー原稿ならば比較的スムーズに口紅のイメージを伝えることができます。口紅として誰もが思い浮かべる赤い色をアイキャッチャーとして使えるからです。しかしモノクロ広告ではそうはいきません。

さまざまなアイデアの中から採用されたのが、この作品でした。口紅をレントゲン写真のように透視するというメーンビジュアルはとても新鮮でした。そのマキアージュ トゥルールージュの写真の中に、各時代を代表する口紅のシルエットをシンボリックにレイアウトしました。資生堂初の口紅ルージスティック、戦時中の軍需工場で働く女性たちへの特別配給品としてつくられた木製容器の口紅、高度成長期に一世を風靡したナチュラルカラーの口紅、1990年代に大ヒットした落ちない口紅……などなど。「140年めの春。女性の想いを映し出してきた技術が1本に」というキャッチフレーズがうまくビジュアルで表現できたと思います。

ただし撮影は大変苦労しました。口紅をそのままレントゲンで撮影しても、広告に使える写真ができる可能性はまったくありません。試行錯誤を重ね、口紅の容器を縦に半分に切ったようなカットモデルを特注し、他の細かな部品とともに1点1点撮影。それらの写真を組み合わせた上でネガ・ポジ反転し、レントゲン写真のようなイメージを作り上げました。制作部門が苦労しただけあって、新聞モノクロ広告としてたいへんユニークなアプローチができたと確信しています。

この新聞広告のゲラを2万枚ほど増刷して、資生堂の化粧品を取り扱っている販売店などに配布しました。販売店の方からは「資生堂口紅の歴史などがわかりやすく紹介されていて、理解が深まった。お客様とのコミュニケーションにも活用した」という声も届いています。

(事業企画部 コミュニケーション戦略室 宣伝媒体グループ 参事
黒田隆俊、宣伝制作部 デザイン制作室 アートディレクター
丸橋 桂)=談

[ 3月27日掲載 ]

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