がんばれ! ニッポンの医療2021 −新しい時代の医療体制構築のために−

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今こそワクチンさらに
自由回復へ努力続けて

 新型コロナの新規感染者数が激減し、緊急事態宣言とまん延防止重点対策が全国的に解除されました。感染の再拡大防止と経済復興には何が必要か。三菱UFJリサーチ&コンサルティングの竹森俊平理事長と聖路加国際病院QIセンター感染管理室の坂本史衣マネジャーは、異口同音にワクチン接種の更なる促進と、生活の自由回復に向けた努力の大切さを訴えました。

パンデミック想定 医療体制の集約化も

聖路加国際病院 QIセンター感染管理室 マネジャー 坂本 史衣氏

聖路加国際病院 QIセンター感染管理室 マネジャー 坂本 史衣氏

 コロナ禍以前に近い日常を取り戻せるかどうかは、まずはワクチン接種率向上にかかっているでしょう。高齢者で9割、中高年で8割、20~30歳代でも7割以上の接種率に到達し、かつマスク着用や3密を避ける等、基本的対策を続けて、ようやく年1回、緊急事態宣言を出すかどうかに制御できると政府のアドバイザリーボードが試算する通り、接種率を相当高いところまで持って行く努力は続けなくてはなりません。その状態を維持し医療ひっ迫を避けることができれば、比較的安全な形で様々なイベントに参加するなど社会経済を回すことができます。加えて、重症化を防ぐ薬剤をタイムリーに活用していくことで立ち向かう武器がそろい、経済活動の自由度が高まっていくのではないでしょうか。
 今後は、新しいパンデミックが起きうることを想定した備えが前提になると考えます。その一つが医療体制の集約化。安価にどこでも質の高い医療を受けられる現在の医療体制は多くの病院を少ないスタッフで回すことで成り立っており、重症者が出ても一部の病院でしか集中治療を提供できません。集中治療は非常に専門性が高く、人材供給にも時間がかかります。集中治療が可能な設備と人員を備えた病院を整備していくためにもある程度の集約化は必要だと思います。
 コロナ禍では当初心配していたほどワクチン忌避が起こらず、接種率が速いスピードで上昇しています。厚生労働省、内閣官房などが非常に分かりやすい情報発信をしていることに加え、民間からの情報発信も充実したことの成果だと思います。パンデミック初期から誤情報や憶測に惑わされず、分かりやすく正確な情報を伝えるチャンネルを整備することも大切だと思います。

経済・対策の両立へ 接種証明 国の方針を

三菱UFJリサーチ&コンサルティング 理事長竹森 俊平氏

三菱UFJリサーチ&コンサルティング 理事長 竹森 俊平氏

 コロナ対策の反省点は、ロジスティクスのプロを加えた司令塔を作り、コロナとそれ以外の医療の役割分担を戦略的に再構築できなかったことです。軍事専門家の知見を活用した国もあり、病床体制の調整に戦略的思考を生かせれば医療ひっ迫などがかなり改善されたと思います。
 コロナ問題解決にはワクチン接種以外ないと思っています。日本の接種率も世界的に高い方ですが、もう一段高めたい。先進事例ではシンガポールやイスラエルのように7割に達した段階で、行動を自由にするためのアクションを起こしています。接種証明を有効に活用しライブやスポーツ観戦などの自由度を高め、それによりワクチン接種を受けようという人々の意識を高めています。若者へのインセンティブにもなるでしょう。それでもワクチンを受けたくない、持病があって副作用のリスクが心配される人にはPCR検査による陰性証明があれば接種証明同様の行動の自由が得られる措置を併せることで、多くの人々の日常生活が取り戻せ、産業の復興につながっていくと思います。
 デジタル版の証明書が急がれますが、デジタル庁で国としての統一規格をまとめるとはっきり方針を出してほしい。バラバラな規格が複数では、国際基準との統合が困難で、国際的な人的交流の再開を妨げます。国をまたがる往来は近い将来必要です。夏に国際的スポーツ大会を実施したことも貴重な経験です。データ分析を徹底し、安全と両立する国際交流の再開を目指してもらいたい。
 経済の復興と感染症抑制は対立しないと考えています。中途半端な形で人流の自由な動きを開始すれば、また感染防止策を強めなければいけなくなります。しっかり収めてから次へ行くことが重要だと思います。

VOICES 医療現場からの声

ファストドクター
(東京都新宿区)
訪問診療の役割 一段と重く

 「誰もが必要な時に医療にアクセスできる仕組みを」。日本が感染拡大第2波に見舞われた昨年夏、全国の医療機関や医師で構成する時間外救急の総合窓口(プラットフォーム)、ファストドクターは国内初の訪問PCR検査を実施。代表を務める菊池亮医師の思いはコロナとの戦いでも結実した。
 当時、国の方針で訪問検査は認められていなかったが医療ひっ迫の中、粘り強く各方面へ働きかけた成果だった。第4波が到来した今春には東京都、大阪府などとの連携も実現。酸素濃縮装置を携えた感染者への訪問診療も行えるようになった。
 夜間休日も救急病院案内や往診、オンライン診療など適切な医療提供を支援するファストドクターは2016年にスタートし、現在では東京・神奈川・千葉・埼玉・大阪・兵庫各都府県に計11拠点を置くまでに拡大した。約1250人の医師により24時間365日体制のサービスを展開している。
 「地域医療、特に感染症対策は柔軟性をもってネットワークを築かねばならないと分かった」という菊池医師は「固定費がかからず柔軟性が高い訪問診療の役割は一段と重要になる」とも指摘。次の感染拡大の波への備えにも心を砕いている。

  • ファストドクター
  • ファストドクター

MESSAGES 医療関係者への応援メッセージ

  • 「ワクチン未接種ですが、それがいかに周りや医療現場の皆様にご迷惑をかける結果になるか考えています。急いで予約をしようと思います」

    東京都 20代・学生

  • 「2回目のワクチン接種を終えて、個人的には一安心しているところですが、医療現場はまだまだ予断を許さないご様子。いつも頭が下がる思いです」

    福島県 40代・主婦

  • 「もう1年半が経ちますね。気の抜けない日々、本当に大変なことでしょう。ワクチン接種や日ごろの感染対策など、少しでも協力していければと思います」

    北海道 70代・主婦

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