がんばれ! ニッポンの医療2021 −新しい時代の医療体制構築のために−

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早めの対策 何より重要 社会変革 今こそ実現

 1都3県に出されていた緊急事態宣言が解除になり、ワクチンの接種も進んでいますが、再まん延のリスクは依然、残ります。新型コロナウイルスとの闘いが正念場を迎える中で、我々はどう行動すべきなのか。日本感染症学会理事長の舘田一博氏は「早めの対策で、第四波を絶対に起こさない」と強調。グローバルファンド戦略・投資・効果局長の國井修氏は「未来向けた社会変革の機会にすべき」と訴えます。

未来へのグランドデザイン描け
攻めの姿勢に転じる好機

グローバルファンド(世界エイズ・結核・マラリア対策基金)戦略・投資・効果局長 國井 修氏

グローバルファンド(世界エイズ・結核・マラリア対策基金) 戦略・投資・効果局長 國井 修氏

 日本のコロナ禍もまだ出口が見えませんが、私が住む欧州には人口当たりの感染者数・死者数が日本の20倍以上の国もあります。ロックダウンが繰り返される中、我慢できずにデモや暴動も発生しています。
 しかし、好転の兆しも見えています。これまで数十年かけてもワクチンができない感染症が多い中、新型コロナでは1年以内に有効性90%以上のワクチンが開発・承認され、3月中旬時点で12種類のワクチンが世 界120カ国以上で4億回分以上接種されています。これは他の感染症対策にとっても朗報で、「やればできる」との自信や希望につながっています。

 新型コロナは情報システムの進化ももたらしました。コロナの感染者数・死者数だけでなく、変異株がどこでどのように発生・拡大しているかがリアルタイムで可視化されています。社会のデジタル化は進み、オンラインによる診療や服薬指導、リモートワークなども拡大しました。特にIT化や働き方改革が進んでいなかった日本では、数年かかるものがコロナ禍によって数か月で進展したともいわれます。日本は黒船が来ないと変革しないといわれますが、コロナには「黒船」という側面もあったのでしょうか。
 この機会を受け身、守りではなく、積極的に攻めの姿勢で利用すべきです。日本に横たわる社会課題の解決に向け、また、未来のあるべき姿を議論しながら、グランドデザインを描き、行動をしはじめる時です。
 海外から見ると、日本は世界の流れの速さについていけないようにみえます。コロナ禍で見えてきたことは、地球にやさしく、人々の絆を保ちながら、安心かつ満足して暮らせる成熟社会の重要性です。単なるオ ンライン診療、リモートワークの拡大といった手段の議論でなく、どのような未来を創るために今何をすべきかを考える必要があると考えます。

「第四波」は絶対に起こさない
飲食に的絞り、他は緩和も

日本感染症学会 理事長/東邦大学 教授舘田 一博氏

日本感染症学会 理事長/東邦大学 教授 舘田 一博氏

 21日までの緊急事態宣言は急所を狙った対策、特に飲食の場に焦点を当てた措置でした。1月初め頃には東京で毎日1000人を超えていた感染者数が次第に減ってきたことを考えると非常に効果のある対策だったといえるでしょう。ただ、感染者数の下げ止まりが起きていることは対策の限界を示しているのかもしれません。
 大事なのは緊急事態宣言解除後の対応です。今の段階で市中からすべてのウイルスを排除できているわけではないので、時間とともにウイルスが再増加するのは必然です。再増加の兆候が見えた段階で対策を講じ ることが非常に大切なのです。法が改正され、まん延防止等重点措置がとれるようになりました。これはいわば緊急ブレーキです。このブレーキをどのタイミングでどうかけるかが大事なのです。

 例えば、東京で感染者数が500人を超えたり、実効再生産数が1を超えたりする状況が続くと、もう感染者数が自然に減ることにはならないとわかってきています。こうなったら、緊急事態宣言でなく、まん延防止等重点措置でいいから、早めに対策をすることが必要です。第三波は、やはり対応の遅れが招いたと考えています。第四波は絶対に起こしてはいけない。これは我々の責任だ と思っています。
 ただ、今の状況がいつまでも続くというのでは、市民のみなさんも不安でしょうし、生活の計画も立てられないという声も聞きます。これまで不要不急の外出を控えることに始まり、飲食店の営業時間短縮やテレ ワーク推進などさまざまな対策が打ち出されてきましたが、一番効果があったのは飲食の営業時間短縮です。これは今後も(政府や自治体が)お金をしっかり出してでも進めるべきですが、それ以外はある程度、緩 めていくことも必要なのかもしれません。

VOICES 医療現場からの声

北九州市立医療センター(福岡県北九州市)各分野の認定看護師が連携
コロナ対応で質の高い看護を実現

 クラスター(感染者集団)が多発した北九州市において、同センターは定評のある医療・看護体制で比較的スムーズな患者対応を実現している。
 「看護面では当院には様々な分野の認定看護師が在籍しており、お互いに協力・連携できる態勢があります」と副看護師長の増居洋介氏。自身も集中ケア認定看護師として主に患者の呼吸 管理のサポートやスタッフ教育を行っている。
 院内の感染対策のルール作りや指導、感染防護具(PPE)の調整など、感染の全体的な管理を行うのは感染管理認定看護師の田中裕之氏たちだ。
 「私たちは専門以外のエビデンスをそれほど持っていないので、それぞれの得意分野で互いを補いながら、質の高い看護を実践しています」と田中氏。
 規模の大きい病院では、ある程度の認定看護師が在籍しているが、集中ケア認定看護師の専従はまだ少ない。同センターでは数年前からその態勢を整備しており、今回の新型コロナウイルスの感染拡大でそれが生きた。今後、ワクチンの接種が進めば状況は徐々に平常化に向かうと見られる。しかし、変異株の出現などまだまだ予断を許さない。
 「国民全員がwithコロナが当分続くという意識を持ち、24時間、気を配ることが大事です」と2人は注意を促す。

MESSAGES 医療関係者への応援メッセージ

  • 「静岡内の病院でいつもお世話になっています。マスクやゴーグル、ガウン、エプロンをつけての治療、介助をいただき、とても幸せな気持ちでおります。事務の方々も、どうぞご自愛ください」

    静岡県 40代・会社員

  • 「皆様の頑張りに心から感謝申し上げます。私たちも常に皆様のことを思い浮かべながら、万全の感染対策をとっていきます。早くみんなが笑顔になれますよう、お祈りしています」

    東京都 50代・会社員

  • 「新型コロナ最前線で闘っている医療関係者の皆様、本当に頭が下がる思いです。もう少しでワクチンが普及します。あと少し、あと少し、よろしくお願いします!」

    東京都 60代・会社員

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